年末調整のスケジュール
年末調整の過不足額の精算は12月に行なう会社と翌年の1月に行なう会社があります。
12月の最後の給与で精算する会社が多いのですが、中小企業等を中心に1月の給与に含める会社や給与とは別に振込みを行なう会社もあります。
ここでは、一般的な12月の最後の給与の際に年末調整を行なう会社を例に取り、全体のスケジュールとチェックポイントを見ていきます。
主に給与計算ソフトを使っている会社を想定して説明していますが、給与計算ソフトを使っていない場合でもほとんどの情報は役に立つと思います。
10月中 今年の年末調整の変更点の確認 
平成21年の年末調整は、平成20年の年末調整と比べて重要な変更点はありません。
民主党政権に替わり、来年は所得税も大きく変わりそうですので嵐の前の静けさかもしれません。
変更点が気になる方は国税庁のホームページをご参照ください。
10月中 年末調整の対象者の確認 
年末調整は12月の最後の給与を受け取る人を対象に行ないます。
ただし、12月の給与を受け取る人であっても以下の人は除きます。
・1年間の給与と賞与の合計が2,000万円以上の人
・扶養控除等申告書を提出していないため、源泉徴収を乙欄で行なっている人
・主な住所が日本以外の国である人
(厳密には「非居住者」といいます)
その他にも一般的ではないですが
年末調整の対象とはならない人がいます。
12月に給与を受け取らない人でも、
特殊な場合は年末調整を行ないます。
おかしな話ですが、ここでの「年末調整」手続きは、年末ではなく年の途中で行ないます。
特殊な場合が気になる方は国税庁のホームページをご参照ください。
10月中 年末調整の書類の準備と配布 
年末調整業務の担当者として必ず用意しなければいけない書類は以下の2種類です。
①平成22年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(以下、扶養控除申告書)
扶養控除申告書の様式(EXCEL(エクセル)形式)を
ダウンロード
扶養控除申告書の様式(PDF形式)を国税庁のHPより
ダウンロード
扶養控除申告書の記載例(PDF形式)を
ダウンロード
【役割】
扶養控除申告書は、翌年(平成22年分)の給与から天引きする源泉税を計算するための書類です。
したがって、平成22年分の扶養控除申告書は平成21年の年末調整とは直接は関係がありません。
実務的には年の途中での扶養等の変更が給与計算担当者にきちんと連絡されていない場合もあるため、平成21年分と平成22年分の扶養控除申告書を比較することにより、平成21年の年末調整において控除の対象となる配偶者控除や扶養控除等を確定させます。
詳しくは書類の回収・確認のところで説明します。
【留意点】
平成21年分の扶養控除申告書を回収していない人がいれば、平成21年分の扶養控除申告書も記入してもらう必要があります。
平成22年分の扶養控除申告書を配布する際に、あらかじめ平成21年分の扶養控除申告書の内容を印刷し、訂正がある場合に赤字で
修正してもらうようにすれば、記入する側も手間を省けますし、回収後に確認する時に見落としが少なくなります。
②平成21年分 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書(以下、保険料控除申告書)
保険料控除申告書の様式(EXCEL(エクセル)形式)を
ダウンロード
保険料控除申告書の様式(PDF形式)を国税庁のHPより
ダウンロード
保険料控除申告書の記載例(PDF形式)を
ダウンロード
【役割】
保険料控除申告書は、生命保険料、地震保険料及び社会保険料控除などの金額を計算する左側と、配偶者特別控除を計算する右側に
分かれます。保険料控除申告書に記入する内容は月々の給与計算では一切考慮されていません。
左側は、扶養控除申告書で把握する「人に関する控除」以外の控除を計算することになります。
右側の配偶者特別控除は「人に関する控除」なのですが、配偶者特別控除の控除額の計算が結構複雑でスペースをとるので扶養控除申告書に収まりきらないため別の用紙になったものだと思います。
【留意点】
保険料控除申告書のうち配偶者特別控除申告書の記入の仕方は結構難しいです。配偶者の所得は、年末調整の書類を記入する11月の段階では年間の収入金額や必要経費
は当然確定していません。特に配偶者に事業所得など予測が難しい所得がある場合には、再年末調整や確定申告での対応を行なうことが無難な場合があり注意が必要です。
また、税務当局が要求しているわけではありませんが、誤りがないように、翌年に配偶者の源泉徴収票を入手するなど事後的に確認を行なうことも検討したほうがい
いと思います。
以下の書類もあわせて配布できると、書類を記入する際の問い合わせや記入ミスが減ると思います。
もちろん記入例については、このホームページをお知らせしていただければ、配る手間も省けます。
③年末調整のお知らせ
『年末調整のご案内』の様式(WORD(ワード)形式)を
ダウンロード
【役割】
扶養控除申告書及び保険料控除申告書の書式だけを配布した場合、書式に記載された税務署の説明は専門用語が多く、従業員の皆様が混乱したり、誤った記入をしてしま
う恐れがあります。そこで、簡単な説明の書類もあわせて配布すると、書類を記入する際の問い合わせや記入ミスが減ると思います。記入例については、このホームペー
ジをお知らせしていただければ、配る手間も省けますのでぜひご活用ください。
書類の記入 
年に一度の書類の記入では前年のことを覚えていないことも多く、さらに、普段聞き慣れない用語が小さい字でたくさん書かれており、 正直うんざりする思います。
でも、記入を誤ると年末調整担当者から問い合わせがあったり、最悪の場合、受けられるはずであった控除が受けられず、所得税及び住民税を多く納めることになってし
まうことになるかもしれません。
①扶養控除申告書
提出が必要な人
扶養控除申告書は、年末調整の対象者全員が提出する必要があります。たとえ、配偶者控除の対象となる配偶者や扶養親族がいない場合でも、自分の氏名、生年月日や住
所等、上の枠の部分を記入して提出しなければなりません。
記入方法
(1)A 控除対象配偶者とB 扶養親族の欄の記入
控除対象配偶者と扶養親族の欄の記入の注意点(PDF形式)を
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・氏名、続柄、生年月日、職業や住所の欄は普通に記入してください。続柄は「長男」「次男」と書いてもかまいませんし「子」と書いてもかまいません。職業も「年
金」でも「無職」でもかまいません。あまりこだわる必要はありません。
・老人控除対象配偶者又は老人扶養親族の欄は、以下の様に記入します。
各行の人が昭和16年1月2日以降に生まれた場合→何も記入しない
各行の人が昭和16年1月1日以前に生まれた場合
配偶者の場合→配偶者の行に○印
配偶者以外の場合
同居している、実の親または義理の親の場合→「同居老親等」に○印
それ以外→「その他」に○印
・特定扶養親族の欄は、S63.1.2からH7.1.1までに生まれた人に○印を記入してください。
・「所得の見積額」の欄は注意が必要です。所得とは税金の対象となる金額で、給与の額面(=収入)とは違います。
給与や年金は額面(=収入)が決まれば、一定の算式により所得が決まります。
所得が給与と年金のみの場合は以下のEXCELシートを使って収入から所得を計算してください。
所得額計算(EXCEL形式)を
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控除対象配偶者や扶養親族に給与と年金以外の所得がある場合は平成22年の予想収入から予想必要経費を引いた金額を見積もって記入してください。
(2)C 障害者等の欄の記入
②保険料控除申告書